やさしいおんがく

音楽とかあれこれ

春の歌

春の歌については一度書きかけたのですが、アップするタイミングを逃してしまい、今、EARTH&HEARTの流れでもう一度書き直してみました。

CMのタイアップもあった曲なので、知っている人も多いと思います。

イメージとしては春真っ只中ではなく、まだ寒いけれど、春の訪れの兆しが見えてきた冬の終わり頃という感じです。春分啓蟄の頃ですかね?もがき苦しみ続けた末に遠くの方に光を見つけた状況を重ねているようにも思えます。

そして、今のスピッツの世間のイメージに近い、爽やかで清涼感のある温かな曲になっています。個人的に同系統に渚があると思います。

ファンになってから改めてこの曲をイヤホンをしてじっくりと聞いて、愕然としました。まずドラムの音に全てをもっていかれました。変則的・規則的に変わるドラムのリズム。重たいけれども、軽やかな音。相反するもの両立して成り立たせていて、こういうドラムの叩き方があるのか、と思いました。

あと、イヤホンをしないとなかなか気づかないですが、ベースが凄い唸っています。歌のメロディー、ギターのメロディーとは別にベース単独でのメロディーラインがあって、でもぶつからずに上手く融合させています。これは春の歌に限った話ではありませんが、スピッツの曲はバスドラ・ベースの低音の音の層がしっかりしています。低音が鳴り響くことで曲に重み厚みが生まれています。

三輪さんは一曲を通して裏方に徹しています。ひたすらアルペジオです。特に春の歌に関しては一度も開放弦で弾いていないのではないでしょうか?  キーボードがいるバンドならキーボードに任せそうな旋律を奏でています。

基本的に演奏だけみると、スピッツの演奏はギターが裏方で、ドラムベースが主役な印象を受ける曲が多いです。というか、どれが主役とかはなくて、それぞれ歌のメロディー、コーラスのメロディー、各楽器のメロディーがあって、それが上手く重なり合って一つの旋律を奏でている気がします。