やさしいおんがく

音楽とかあれこれ

2人になること、これからのこと

私はちょうどチャットモンチーが2人になる時にファンになりました。

 

当時くみこんが脱退することに対して、2人でやっていくことに対していろんな意見がありました。

 

でも、ファンが思うよりも、えっちゃんとあっこちゃんは度胸があって、柔軟性があって、そして音楽に関わって生きていくことへの覚悟がありました。

 

それにもともとチャットモンチーというのは橋本絵莉子が始めたバンドでした。高校卒業のタイミングで他のメンバーが抜けたのと入れ替わりで福岡晃子が入り、その後サポートメンバーと共に活動し、そのうちの1人だった高橋久美子が正式加入、デビューとなりました。またもともとはあっこちゃんはギターをやっていて、チャットモンチーに加入する時にベースに転向しているというのもありました。あまりにも女性3ピースバンドというイメージがついてしまっていましたが、インディーズ時代は人数も男女もその時により様々でした。

3人時代も曲によっては誰かがキーボードをやったり、特にアコースティックではいろんな楽器を組み合わせて演奏していました。

 

こういったことを考慮すれば、えっちゃんとあっこちゃんがサポートも入れず、2人でやってみようと思うのもそんなに不思議なことではないのです。

ただ、それを本当に実行してCDを発売し、2人でツアーまでやってしまうというのは、なかなかできることではありません。それをやってしまう強さが何よりの魅力ですし、しかもそれを楽しんで前向きにやっているからすごいと思います。

いろんな音楽機材が発達してきたからできたことですが、もともとの土壌として楽器というのは曲の世界観を表現するための一つの手段であるという考え方、音のない空間の組み合わせ方の妙、楽器に負けないインパクトのあるえっちゃんの声、こういったものが組み合わさって実現できたのだと思います。

 

私はこの2人だけのツアーを通して、楽器と機材に詳しくなり、チャットモンチーだけでなく他のバンドの音楽もさらに楽しめるようになりました。

 

とにかくこのツアーこそ映像化する意味のあるツアーといえます。聴いて、見て、楽しめるライブです。

ギター、ベース、ドラム、キーボード、2人ともいろんな楽器をやります。曲の途中で違う楽器に変わったりもします。

本当に本当にえっちゃんもあっこちゃんも音楽が大好きなんだなと感じます。

 

その後サポートメンバーを入れて活動したりもしましたが、このサポートメンバーの迎え方もおもしろいアイデアでした。

 

そして、昨年末、2018年でチャットモンチーを解散することを発表しました。

決して後ろ向きな解散ではなく、きっと2人でできること、チャットモンチーとしてできることはやりきった、やり尽くしたのだと思います。

そして最後のアルバムをトリビュートアルバムにしたのは、今後の活動の方針を探るためではないかと思っています。

きっとこの2人は音楽でしか行けていけないタイプの人種だと思うので(笑)

きっとこれからも音楽に関わっていくのだと思います。2ピース時代も個人での活動も並行してやっていましたし、ふんわりした見た目とは裏腹なその押しの強さと頑固さでこれまでも縦横いろんなつながりを作ってきた2人です。チャットモンチーという縛りがなくなるからこそできる音楽をこれからどんどん作っていってほしいと思います。